


季節を問わず日本の食卓に欠かせない野菜となっているキャベツは、ヨーロッパ原産で栽培
の歴史は非常に古く、結球しない原生種は有史以前から栽培され、古代ギリシャや古代ロー
マでは「健康によい野菜」として食されていました。1世紀ローマの博物学者・政治家のプリニ
ウスの「博物誌」には、キャベツの効能が多く掲載されています。
キャベツが日本に伝わったのは江戸時代で、当初は観賞用として栽培され、野菜として普及
したのは明治時代のことです。

キャベツにはビタミンA、B1、B2、C、E、K、ナイアシンなど、ほとんどのビタミン類のほか、
ミネラル分も多く、カルシウム、リン、鉄、カリウム、マグネシウムなどが含まれています。
特にビタミンCは豊富に含まれていて、キャベツの葉を2~3枚食べるだけで1日に必要なビタ
ミンCが摂れます。また、吸収のよいカルシウムも多く含まれているので、丈夫な骨の維持や
イライラの解消のためにも積極的に摂りたい野菜です。


キャベツの特徴はビタミンUとKが豊富に含まれていることです。
ビタミンUには胃酸の分泌を抑え粘膜の修復を助ける働きがあります。
元々、ビタミンUはキャベツから発見されたビタミン様物質で、キャベジンと呼ばれていました。
有名な胃腸薬「キャベジン」はこの成分を薬に取り入れているので、この名前が付けられました。
一方ビタミンKは「止血ビタミン」とも言われており、止血をする際の酵素を作り出す働きがあります。
ビタミンUとKの相乗効果により、傷付いた胃の出血を止め、粘膜を修復するので胃潰瘍の方や、胃の調子があまり良くない人の強い味方になります。

キャベツは芽を出してある程度育ってくると、「オーキシン」という成長を助けるホルモンが増え
ます。
このホルモンは、葉の表面より裏に多く含まれているため、表よりも裏の成長が速くなり、葉は
内側へと向きます。
これが玉になるはじまりで、それから玉の芯で新しい葉がどんどん作られて大きくなります。あ
る程度の大きさになると、外側の葉にせき止められ、それ以上外へ行けなくなるので、その中
で葉が重なり合い丸くなるのです。


とんかつには必ずと言って良いほどキャベツの千切りが付いてきますね。もともとは明治時代の洋食屋さんがポークカツレツの
付け合わせとして添えたのが始まりと言われていますが、栄養的にも抜群の組み合わせです。キャベツのミネラルが消化、
吸収を助けると同時に、キャベツの食物繊維がとんかつの脂肪分の吸収を抑え、またキャベツに豊富に含まれるビタミンUが
胃腸を優しく守って食後のむかつきなどを抑えてくれます。トンカツのせん切りキャベツは残さずに全部食べてしまいましょう。

キャベツとほうれん草の組み合わせは、ビタミンCとルテインの抗酸化作用により、美肌効果が期待できます。