


初夏にルビーのように透き通った真っ赤な実をつけるアカフサスグリは、西ヨーロッパ、北米、アジア北西部原産の寒さに強い植物です。野生種で5〜6mm、栽培種でも1cmと小さな実がブドウのように房状につくので「フサスグリ」という和名になりました。
L. M.モンゴメリの代表作「赤毛のアン」にも登場するのですが、物語の舞台、カナダのプリンス・エドワード島には自生はしていないそうです。
日本には江戸時代末期、または明治5〜6年頃に渡来したとされ、昔は寒い地方で生け垣として植えられ、子供達が実を摘んで食べたりしたそうです。
真っ赤で美味しそうに見える果実は酸味が強く少し渋味あるため、生で食べるよりも、ジャム、果実酒、シロップ、酸味を生かした料理や製菓材料として広く利用されています。

アカフサスグリの栄養については、あまり知られていませんでしたが、鉄分、ビタミンC、カロテン、種子には必須脂肪酸のγ-リノレン酸も豊富に含まれています。

γ-リノレン酸は世界中の研究者により、皮膚疾患、免疫疾患、ホルモン異常の改善などについて、様々な角度から研究されている話題の成分です。
また、アカフサスグリの色素で抗酸化物質のアントシアニン、デルフィニジン、シアニジンなどのポリフェノール類がたっぷり含まれることでも、近年、注目されるようになりました。
レッドカラントに含まれるポリフェノールは、末梢の血流を良くすることが確認されているので、肩こりや冷え性、女性の敵「目の下のクマ」などの解消も期待できます。

アカフサスグリに含まれるペクチンは水溶性の食物繊維で、お腹の調子を整え、気になる悪玉コレステロールを減らし、血糖値の急激な上昇を抑えるなど、私たちの健康維持にも大いに役立つ成分です。
ペクチンが豊富に含まれるアカフサスグリは、ゼラチンなどを使わなくても、糖分を加えて加熱することで、果実のペクチンに糖と酸が作用して、ゼリー状に固まります。
生では酸っぱくてたくさん食べられなくても、美しい色のジャムやゼリー、フルーツソース、また、料理のアクセントに加えて、美味しく美容と健康に役立てたい果実です。


腸内環境を整える食べ方としては、アカフサスグリのフルーツソースとヨーグルトの組み合わせが特におすすめです。
ペクチンと乳酸菌を一緒に摂ることで、腸内の善玉菌が増えやすい環境になります。