



ライスブランは昔から日本人の生活に密着して利用されてきた「米ぬか」のことです。
米ぬかは、玄米を白米に精米する過程で削ぎ落とされる米の表皮と胚芽を合わせた部分で、
玄米全体のたった10%の重量しかありませんが、玄米の栄養成分の約95%が米ぬかに含ま
れています。
中でもビタミンB群、ビタミンE、各種ミネラル、食物繊維が特に豊富で、他にもアミノ酸、オレイ
ン酸、ナイアシン、イノシトール、フィチン酸、フェルラ酸、γ-オリザノール、アラビノキシラン、植
物ステロール、トコトリエノールなどが含まれ、ミネラルは玄米全体の約75%が米ぬかに集結
しています。米ぬかは、まさに栄養の宝庫なのです。
日本人は、このように栄養豊富な米ぬかのパワーを経験的に認識し、食べたり、お肌の手入れ
に利用したり、様々な形で活用してきました。
米ぬかの栄養を摂るために、煎った米ぬかをそのまま食べたり、また、野菜に米ぬかの栄養が
染み込んだぬか漬けは、日本人の食卓に欠かせないものとして食されてきました。
漬け物用のぬか床をかき混ぜて手入れする人や、日本酒造りの杜氏の手が白くスベスベして
いるのも米ぬかの栄養成分によるものです。
自然派の食品や化粧品が人気の昨今、美肌に役立つ米ぬかの成分は、化粧品への応用でも
注目されています。

日本で健康食材として馴染みの深い米ぬかの研究論文は、意外なことに日本人ではなく、

1896年にオランダ人医師・アイクマンによるものが初めてとされています。
アイクマンは、鳥類に精白した穀物をエサに与え続けた結果、脚気のような症状が現れることに
気付き、精白の際に出たカスを与えてみたところ症状が改善されたため、米ぬかの栄養効果に
気づいたそうです。
日本では、米ぬかの成分を分析してビタミンBを発見したことで知られる農芸化学者の鈴木梅太
郎博士が、1910年に東京化学会で「白米の食品としての価値並に動物の脚気様疾病に関する
研究」を報告しています。
脚気で有名なビタミンBの欠乏症は、精神的なイライラ、疲れやすい、肌が荒れて吹き出物が出
やすくなるなど、ストレス社会に生きる現代人に多い症状が現れます。
過度に加工された栄養価の低い食事をとる機会の多い現代人も、昔から活用されてきた米ぬか
の豊富な栄養を上手に取り入れることで、食生活の欠点を補いたいですね。




